12/29/2010

短期の仕事と長期の仕事

人の評価をつけて思ったのは、
仕事には、短期の仕事と長期の仕事があるようだ。
短期の仕事といえば、極端に言うと工場の工員の方がなされている仕事。つまり、ペンディング作業はない。
つまり、ラインの目の前を過ぎるまでに終わる仕事で終わらせないとラインが止まる。短期的な集中力を要する仕事である。
もちろん、その仕事がクリエイティブな仕事ではないという訳ではない。そのラインを以下に効率的に少ない人数でまわしていくか
あるいは、自動化していくかということを考えるのはとてもクリエイティブだと思う。

長期の仕事といえば、何か長い期間、多くの人が関与する(使うという訳ではない。使うだけならば、工場で大量の工員を使う場合も考えられる。その場合は、個々の仕事が短期の仕事になる。)
自分たちだけでは、物事が進まない、人と人の組織間シンクロが発生するものと考えられる。こちらは、長期的な集中力を要する。
例えば、パッケージソフトウェアの開発からリリースまでを考えてみると、開発からQA 、パッケージ作成、プレス。マーケティング、トレーニング、プリセールスの各部門が最低でも関わる。
それらが密接にリンクしていて影響を及ぼしあっている。仕事は、ラインのように流れていく仕事ではなく、たまにはペンディングにして後回しやアサイン変えを余儀なくすることも多々ある。

短期と長期の仕事は全く違うが意識されていることはあまりないと感じる。
例えば、オペレーターとエンジニアの違いは、ここにあって、短期の仕事を行うのが、オペレーターで、長期の仕事を行うのがエンジニアになる。(ちょっと暴力的だが)
その日にやらなきゃいけない仕事の割合は圧倒的にオペレーターのほうが多い。ペンディングになる仕事は少ない。逆にエンジニアは、技術的な検証を踏まないとできないような仕事が多いので
実作業はペンディングとして、検証をまず行うことがよくある。

上司も部下もこれを混同するとひとたまりもない。オペレーターなのに、エンジニア的な仕事の依頼をしてもアウトプットは出ないし、エンジニアにオペレーター的な仕事を行う体内時計は持ち合わせていない。
また、集中力の出す強さと期間も異なるのでまず上手くいかない。

オペレーターからエンジニアのキャリアパスは実はかなり大変なのではと思う。短距離選手からマラソン選手への変更ではなく、自営業の商店の店主から政策銀行のトップになるくらい違いがあると思う。
二人の仕事、役割を入れ替えて、果たして、それぞれ上手くいくかも含めて、この比較は合っているのではと思う。
店主もトップも、少なくとも義務教育までは一応同じ教育を受けている。ただ、そこから進んだ道が全く異なる。そこからの道が異なる。つまり、学校選びや最初に入った企業、そこで培った人間関係や
お客様、そのような経験の違いがここまでの違いを生むのではと思う。

なぜ、評価の時に思ったのかというと、入社10年もすれば、その彼、彼女が通っている道も普通の道となり、信念や常識、さらに本人の美徳にまで通じる。その事に関しては、私からみればうらやましいし、
素晴らしいと思う。私は10年も同じ会社につとめたことがないので。ただ、その道がどのような道なのかは、彼らより人一倍、他人の道、自分の通った道を見ているので、客観的に見ることができると思う。
そのチェンジはとても大変だし、意識しないと困難を極めると思う。仕事を始めたときは、どの仕事が世の中で必要とされ、キャリアパスがあり、将来が見通せて、自分が満足できるかは、はっきり分からなかった
かもしれないが、社会人になると、それぞれの進む道が見えてくるのと同時に置かれている環境との融合を図ろうとする。
融合が強ければが仕事、会社も変えずにその中でがんばろうとするだろうし(普通の考え方で。私もこうしたかった。。。)
進む道への思いが強ければ、とてもアグレッシブな、人並み以上の興奮と人が普通手に出来ない幸せをつかむかわりに人がつかむべき幸せを犠牲にするかもしれない。

さてさて、どうするかなぁ。

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